2018年10月11日木曜日

優しい診療

クリニックに勤務し5年目になる看護師です。
主婦会館クリニックは、診療と相談・カウンセリングという二つの形態を連動させて、女性のからだと心をサポートしています。他のクリニックと違うところは、医師は診察だけでなくゆっくり話をし、患者さんと関わっておられます。
私も、今までいろんな病院で勤務してきましたが、こんな診療があるのかと感激したほどです。
婦人科に怖いイメージがある方、診察が怖いと思われている方にとっては、安心して受診できるクリニックであると思います。

クリニックには一般の婦人科疾患で来院される患者さんの他に、性別違和、夫婦関係、家族関係、性生活で悩まれている方、摂食障害の患者さんなども来院されます。それぞれの分野を専門とされるカウンセリングの先生方も在籍していますので、どこに相談したらいいかお悩みの方は、ぜひ一度受診されてみてはいかがでしょうか。生涯を通じた女性の健康をサポートしています。

また堀口貞夫医師による乳がん検診もしています。ここでの乳がん検診は触診とエコーのみです。何か異常があれば、必要に応じて乳腺外科に紹介させていただいています。最近は若い方や授乳期の乳がんも増えています。婦人科だけでなく、乳房に違和感がある方も受診をお勧めしています。

2018年9月21日金曜日

寄り添うクリニック

私は7年間患者さんまた、働くスタッフにも優しい主婦会館クリニックで働いている看護師です。

このクリニックは医師4名、カウンセラー4名、看護師3名が当番制で働いています。
産婦人科のクリニックに4名のカウンセラーの方々が在籍している所はなかなかありません。
この点は当クリニックの心のcare、身体の治療を充実させ、
より良い社会生活が送れるようにと願う、堀口医師そして当主婦会館の理念でもあります。

忙しい女性にも診察が受けやすくなるように診療時間は
12時から15時、17時から20時と夜間の診療を行っています。
時々「やっと見つけました」と夜間ネットで見つけて
ホットした表情で来院される患者さんもいらっしゃいます。

また、診療時間もゆっくりとお話し出来る様に15分~60分取ることが出来ます。
特に性生活でお悩みの方、性別違和の方々には充分に相談出来る様に配慮されています。

診察を受けようかな、相談してみようかなと迷っている方は是非一度受診してみてください。
当クリニックの患者さんへの優しさがお分かり頂けると思います。
ここは患者さんに寄り添うクリニックです。

2018年8月29日水曜日

夏と言えば

はじめまして。婦人科外来火曜日担当の藤井です。

まだまだ暑い日が続いていますね。婦人科医にとって夏と言えばカンジダ腟炎です。
カンジダ腟炎とは、カンジダ菌という真菌(カビ)の一種によって引き起こされる疾患で、腟の痒みやカッテージチーズ様のおりものなどの症状が現れます。
抗生物質を使用することがきっかけとなって起きることも多いのですが、カビが原因菌なのでやはり夏場は増加します。

 そんな婦人科の夏の風物詩であり、全女性の75パーセントが生涯に少なくとも一度はかかるとも言われている身近な病気なのに、意外とみなさんには知られていないようです。
ところが、欧米では “ yeast infection “ と呼ばれ、日常会話でも気軽に使う程なじみのある言葉なのです。
アメリカのテレビドラマ「デスパレートな妻たち」の中では、主婦たちがトランプをしながら、「最近誰か yeast infection になった人いる?」という会話をしている場面がありました。
残念ながら字幕は「この中で病気もちいる?」という意味不明なセリフになっていましたが。

 翻訳家が yeast infection の意味を知らないはずはないので、意味不明なセリフになってしまったのは、カンジダ腟炎の日本での知名度の低さゆえかもしれません。
誰もがかかりうるありふれた病気こそ、正しい知識を持ちたいものですね。

2018年8月2日木曜日

カウンセラーから②

 引き続き,クリニックカウンセラーです。
 主婦会館クリニックには,生理痛に悩む人もいれば,体重が急激に減少して生理が不順になっている人,子どもが授からないと悩む人,セックスができないと悩む人,今の性別で生きていくのに悩む人など,性,生殖,性別などをテーマにしている方が多くいらっしゃいます。

 性に関することは,なかなかお友達や家族に相談しにくいテーマのため,一人でずっと抱え込んでから来談するということもあります。
 幸いにして主婦会館クリニックは,医師もカウンセラーも性に関する相談に慣れているので,どんなお話しも受け止めていきます。

 真面目に育ち,社会の性規範に従って「〇〇でなければならない」と苦しんできた方もいらっしゃると思います。主婦会館クリニックは,「良い悪い」を裁判官のように判断するところではありません。安心して,御自身の悩みをお話しください。

主婦会館クリニックについて

あなたは今、ちょっと困っていて、でもどこに相談すれば良いのかわからなくて悩んでいませんか?クリニックはどこも慌ただしくて、いつも言いたい事も言えず聞きたい事も聞けないと、不満に思われたことはありませんか?
人には言いにくいけどずっと気にかかっている事があって、目立たずに人生の悩みや産婦人科の相談をしたい、と思われた事はないでしょうか?

例えばこんな悩み。。

⭐️最近の生理は以前より重い。それに生理の前にやたらイライラする。転職で仕事がハードになった為なのか。先輩はストレスのせいか子宮内膜症と月経前症候群があるって言ってたし、病院で診て貰いたいけど、女の先生でも内診はどうもイヤだなぁ。そんな思いをわかってほしい。

⭐️彼とうまくいかない。大事な事なのにセックスの事って人に聞きにくいしどうしたらいいの?プライバシーを守ってちゃんと相談に乗って貰えるなら、聞きたいことはたくさんある。心も疲れているし、同じ所でカウンセリングも受けられたら嬉しい。秘密を守ってくれる専門家に、安心して話せる病院はどこ?

⭐️自分の身体と心が分裂してる気がする。こういうの、性同一性障害と言ったっけ。最近は性別違和と言うらしい。先日、御茶ノ水女子大がトランスジェンダーの学生を受け入れると発表したニュースがあった。LGBTやGID、いろんな言葉がややこしいけど、キチンと相談できる所で、時間をかけて話したり治療を受けてみたい。本当の自分、納得できる自分でいたい。

⭐️忙しくてがん検診をしばらく受けてない。子宮筋腫や卵巣腫瘍についても1度婦人科で調べてもらった方がいいのかな。この頃生理も不順だし、今からでも子供を産めるのか不安。不妊治療ってどんな事するんだろう。3分診療じゃない所で診て貰いたい。

⭐️昨日避妊に失敗しちゃった。妊娠したら絶対困る。どうしよう。
緊急避妊…て聞いた事ある。夜もやってて薬貰える所に行こうかな。
彼は協力的じゃないし、本当は毎日ピルを飲んだ方が良いのかもしれない。でもピルって怖くないの?生理移動も簡単だし、生理も楽と聞いたけど、値段も心配だし副作用も気になるの。

⭐️この頃オリモノが臭う気がする。それになんだか痒い。
彼も泌尿器科に行くと言ってるし、病気だったらどうしよう。クラミジアやカンジダの話は、かかった友達から聞いた事がある。梅毒も増えてるって言うし、調べたいけど産婦人科に行くのを見られたくない。人目に付かず、こっそり受診出来るクリニックが良いのだけど。

⭐️家事と介護でヘトヘト。夫は仕事を口実にろくに話を聞いてくれない。子供はゲームに夢中で返事もしない。頑張ってきたのに空しい。汗が吹き出たり妙に冷えたり、うまく言えないけど身体がおかしいと感じる。トシのせい?何とかならないの? ずっと我慢しなくちゃいけないの?
家庭の悩み、身体の悩み、生き方の悩み・・このままでは潰れてしまいそう。誰かに話を聞いてもらいたい。

主婦会館クリニックは、こんな悩みを持ったあなたの味方です。
時間に追い立てられる外来ではなく、ゆっくり安心して話せるところ。
切実なあなたの悩みをきちんと受けとめられるところ。
駅から近くて便利なのに、あまり目立たないところ。
1人で悩むあなたがホッとできる場所でありたいと、私達はいつも願っています。

2018年7月6日金曜日

カウンセラーから①

 クリニックカウンセラーです。

 全国でも珍しい,産婦人科のカウンセラーです。
 珍しいというのは,一般的にカウンセラーが配置される診療科というのは,精神神経科や心療内科が多いからです。

 カウンセラーのお仕事は,「お話しを聞くこと,その中で見立てを行うこと,それに基づいて一緒に問題に取り組んでいくこと」などが挙げられます。お医者さんと違うのは,お医者さんが<医学>に基づいて一緒に問題に取り組むのに対し,われわれカウンセラーが背景とするのは<心理学>であるというところです。

 生殖に関わる悩みや,性別にまつわる悩みというのは,医学的にアプローチをして改善していける部分と,心理学的にアプローチして改善されていく部分とがあります。わたしたちカウンセラーは,後者から皆さんと関わっていきます。

2018年7月5日木曜日

主婦会館とのご縁

 この1,2年、月1回、金曜日だけ診療させて頂いてきましたが、この4月から外来回数をぐっと増やして、第1,3,5週の火曜日の夜と金曜日の診療を始めました。

 私は、大学時代に「女は男の0.7人分しか働かない」と言われたのが悔しくて、意地でずっと夜間当直や緊急呼び出しありの、男性と同じ働き方で常勤勤務医をしてきました。産休は取りましたが、育児休業の制度がなかった時代でした。

 一般の方には、産科と婦人科の違いが分かりにくいと思いますが、妊娠・出産が産科で、同じ妊娠でも不妊治療、流産・子宮外妊娠などは婦人科領域になります。婦人科領域は、月経の不調や、子宮・卵巣の病気など、幅広いものです。

 主婦会館クリニックにお世話になったのは、堀口貞夫先生と堀口雅子先生ご夫婦のご縁です。私が駆け出しの研修医の頃から30年以上お世話になってきました。約30年先輩の後ろ姿をずっと追いかけてきた気がします。

 主婦会館クリニックは、もう一人、私にとって大事な先輩がいらっしゃいます。奈良林祥先生です。先生は、お亡くなりになる前年に、私に遺言のような謎の言葉を残されました。それは、「早乙女くん、80代のセックスはね、それはそれはいいものですよ。セックスとは男性が女性に奉仕することなんです」というものでした。当時40代の私は、「はぁ」と間の抜けた返事をするのが精一杯でした。そんな私が、奈良林先生が昭和の時代に診療されていたこのクリニックにいる、そのことだけで歴史を感じ、また先人の歩んだ道をさらに広く歩きやすいものにして後輩につなぎたい、そんな思いでいます。

 このクリニックは不思議なところです。四ツ谷駅徒歩1分、看板もなく外からはわからないクリニックです。「性の相談」は、欧米では珍しくはありませんが、日本ではなかなかニーズが見えない、みえたところで受け皿がない領域です。しかし、セックスレスや性嫌悪、性交痛など、ああ、そういう人もいるよね、という、実はさほど珍しくない診療領域なのです。そんなの相談してどうにかなるの?とお思いの方もいらっしゃるでしょうし、産婦人科は敷居が高いという方もいるでしょう。まずはお気軽に一度ご相談ください。もっと早く来ればよかったという方ばかりです。一般に「性教育」といわれますが、大人向けの性の相談は人生を豊かにする知恵や知識の宝庫です。お伝えしたいこと、お話すべきことは一人一人違うので、外来でゆっくりお話しさせて頂きたいと思っています。

 「主婦」という名称に時代を感じますが、1948年から「主婦連」がおしゃもじを持って「台所の声を政治へ」という消費者目線の活動を始めた、私の年より長いこの伝統は大事にしつつ、名称変更はできないか事務方と相談中です。これからも一人一人の皆様のお役に立てる主婦会館クリニックの一員として精進していきたいと思っています。